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ブライダルチェック

ブライダルチェックとは、ご結婚を迎えるにあたって、将来生まれてくる赤ちゃんのために、お互いの健康状態を知っておくためにおこなう検査のことです。
ブライダルチェックは、一般的には結婚を控えた女性が妊娠や出産に向けて行うものという印象がありますが、男性にとっても非常に大切です。
結婚前に男性側から受診することがパートナーへの思いやりとして考えられている方もおられます。まだ結婚の予定がなくても、健康診断の1つとして、自分の身体について知っておいてもいいでしょう。
当院は泌尿器科ですので、男性のブライダルチェックについて説明させて頂きます。

ブライダルチェックの重要性

厚生労働省の発表(2022年)によると、初婚年齢は男性31歳、女性29.5歳で、晩婚化の傾向が続いています。
晩婚化により出産する年齢も上がると自然妊娠が難しくなると言われております。
日本産科婦人科学会では、不妊の定義を「妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず1年間妊娠しない」としており、日本では挙児を希望するカップルの10~15%が不妊で悩んでいるといわれています。
WHO(世界保健機構)の調査によると、不妊の原因の約半数が男性側にあると報告されています。
しかし、不妊の半分が男性に原因があると分かっていても、それを意識して行動する男性はまだまだ少ないといわれています。
ただ最近では、不妊で悩むカップルが増えている問題がクローズアップされているので、ブライダルチェックを受けられる男性が増えつつあります。

検査項目

ブライダルチェックでみる検査内容としては、問診や視診に加えて、

  1. 生殖能力(子どもをつくる力)について
  2. 性感染症について
  3. 胎児に影響を与える感染症について

以上の3つを柱として、検査を進めていきます。

問診:アレルギー、感染症などをお聞きします
視診:外陰部を中心に診察します

① 生殖能力について

生殖能力を調べるには精液検査とホルモン検査が必要です。

精液検査

自分自身の精液の中に、精子の数、精子の濃度、運動率(元気に動き回っている精子の割合)、精子の形態などを調べる検査です。
一般的に精子濃度や運動率には基準値があり、その基準に達しない方は妊娠しにくい可能性があるということです。
射精しない期間(2~7日間)を設けて頂き、来院前に(できれば30分以内に)精液を採取して持参してもらいます。

ホルモン検査

男性ホルモン(テストステロン)や男性ホルモンの分泌を促す卵胞刺激ホルモン(FSH)、黄体化ホルモン(LH)、プロラクチン(PRL)などの量を測定し、造精機能障害がないかなどを調べます。
ホルモン検査は、一般的に精液検査で異常が見つかった場合に調べます。
しかし、加齢とともにテストステロンが下がることが多いので、性欲や精力について日頃悩んでいる方は、早めに調べてみる価値はあります。

② 性感染症

性感染症(性病)を持っているかどうか調べます。
性感染症の中で非常に多い、淋菌性尿道炎やクラミジア性尿道炎は、ご自身が持っていると前立腺炎や精巣上体炎を、パートナーに感染すると、子宮頚管炎を引き起こすことがあり、いずれも不妊の原因になります。
梅毒、B型肝炎、C型肝炎、HIVも性感染症に含まれており、母子感染を起こすことがいわれています。
ただし、これらの性感染症すべて持っていないと分かれば安心ですし、原因が見つかればすぐに治療できるので、できるだけ早めに調べておくことをお勧めします。

③ 胎児へ影響をおよぼす感染症を調べる

妊婦さんが風疹や麻疹にかかると、流早産や胎児の異常を起こす原因になることがあります。
女性側が妊娠前に検査やワクチンを受けておくことはもちろんですが、男性側も風疹や麻疹をパートナーにうつさないよう予防することも重要です。
そのためには、風疹や麻疹にかかったことがあるかどうかを、前もって調べます。
風疹や麻疹の抗体検査を行い、抗体を持っていれば予防接種を受ける必要はありません。

30歳以上の男性の中にはワクチンを1回だけ接種した方、もしくは1度も受けてない方も多くおられるので、抗体を持っていなければワクチンの接種を検討しましょう。

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