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梅毒

梅毒は一昔前の病気と思われていますが、梅毒患者が近年急激に増加しており、とくに大阪と東京の患者数は群を抜いています。
若い女性を中心に増加しており、とくに女性の20~24歳に最も感染者が増えています。
若い女性の感染が多いため、妊娠中に梅毒に感染することにより胎児に発生する先天性梅毒の新生児も増加しています。

梅毒とは

梅毒は性的接触(性行為、オーラルセックス、アナルセックス、キス)によってうつる性感染症のひとつです。
梅毒の原因は梅毒トレポネーマという菌ですが、この細菌はヒトの体外では長く生存できません。
梅毒トレポネーマは,粘膜または皮膚から侵入し,数時間以内にリンパや血流に乗って全身に広がります。

症状

病状の進行は潜伏期(感染してから体に症状がでるまでの期間)をはさんで1期から3期に分けられます。

梅毒1期:感染してから1ヶ月後くらい

  • 軟骨様の性器のしこり(初期硬結)
  • しこりの表面に浅い潰瘍(硬性下疳)
  • リンパ節(頚部やソケイ部)の腫れ

これらの症状は痛みやかゆみを伴わないことが多く、2~3週間したら自然に良くなるので、見逃されやすいです。
この時期は感染力が強いですが、本人に自覚がないので、他の人へ広がりやすいです。

梅毒2期:感染してから3ヶ月後くらい

  • 薄いピンク色の発疹がてのひらや足の裏など全身にできる(梅毒性バラ疹)
  • 性器のイボ(扁平コンジローマ):そこから分泌物がでるので感染源になる。
  • 扁桃の潰瘍やただれ(梅毒性アンギーナ)
  • 脱毛
  • 全身症状(発熱、疲労感、食欲不振など)

菌が血流に乗って全身に広がり、皮膚や粘膜のさまざまな発疹がみられ、倦怠感や発熱などの風邪のような全身症状もでてきます。
放置すると自然に良くなりますが、再発を繰り返して、より重い症状が出てくることがあります。

梅毒3期:症状のない時期(潜伏期)が数年~数十年続いたのちに発症します

  • やわらかいゴムのような硬いしこり
  • 大動脈瘤
  • 髄膜炎や神経障害(麻痺など)

診断

血液検査で梅毒抗体検査(TP/RPR)を行います。
ただし、感染初期には梅毒の血液検査が陽性にならない場合があるので、視診で初期の病変(初期硬結や硬性下疳など)があれば梅毒の治療を開始します。

治療

梅毒は抗生剤がよく効きます。第一選択はペニシリンですが、治療の初めに発熱が出ることがありますが、1~2日間でおさまります。
アレルギーがある人は、他にも効果のある抗生剤があります。

確認検査

治療後は、梅毒の血液検査を繰り返し行って、治癒を確認します。
1年間ほどの定期フォローが必要です。

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