尖圭コンジローマ
特徴
尖圭コンジローマの原因になるウイルスは、低リスク型のヒトパピローマウイルス(HPV)であり、子宮頸がんの原因となる高リスク型HPVとは別ものです。
HPVは性的接触で感染し、性行為の経験がある女性の多くはHPVに感染していると言われています。
HPVは100種以上も存在しますが、尖圭コンジローマを発症するタイプはHPV6型・11型の2種類です。
HPVに感染しても尖圭コンジローマを発症する割合は約3%と言われており、HPVは自分の免疫力で排除できることが多いです。
排除できずに尖圭コンジローマを発症してしまうと、完全にウイルスを排除することは難しく、再発を繰り返してしまいます。
症状
外陰部もしくは肛門に、ピンク色または灰色の、カリフラワー状のイボができます。
イボは感染して1~6ヶ月後に出現しますが、いつ感染したか分からないことが多いです。
治療
イミキモド5%クリーム(ベセルナ®クリーム5%®)の塗布
週に3回、1日おきにクリームを塗って6~10時間後に洗い流します。
治療期間が3~4か月かかることがあります。
外科的切除
局所麻酔をして病変を切除します。痛みを伴う、傷跡が残ってしまう可能性があります。
見えているイボを全て切除しても、見えていなかった部位からまたイボが再発することがあり、繰り返し治療が必要になります。
凍結療法
液体窒素を使ってイボを凍結します。1-2週ごとに繰り返して治療します。
レーザー蒸散
炭酸ガスレーザーやホルミウムレーザーを当てて治療します。
あまり深くには影響を与えないので、潰瘍ができにくいです。
予防
2020年12月、4価HPVワクチン(ガーダシル®)に尖圭コンジローマも追加適応になりました。
HPV6型と11型の両方をカバーしていますので、尖圭コンジローマを予防する効果が期待されます。