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腎臓の痛み、背中や腰が痛む

腰の痛みと聞くと、ぎっくり腰(急性腰痛症)を真っ先に思いつく方が多いかもしれません。しかし、泌尿器科では、腰の痛みは腎臓の痛みとして考えます。というのも、腎臓は手を腰に当てた位置と背骨の間にあって、腰痛がひどい時にトントンと叩く場所の奥にあるからです。

腎臓の痛みはどうして起こるの?

腎臓は腎被膜という比較的しっかりした膜におおわれています。腎臓自体が何らかの原因によって膨れ上がると、腎被膜が引き伸ばされて、痛みが出現します。これが、腎臓の痛みの原因です。

原因

①尿路結石

腎被膜を伸ばして痛みを引き起こす原因の典型例が、尿路結石です。結石が尿の通り道をふさぐと、尿管から腎臓まで尿がたまり(水腎症)、腎臓の痛みが急激に起こります。尿路結石の痛みは激痛を伴うことが多く、救急外来に運ばれることもあります。

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②腎盂尿管がん

尿の通り道の途中(主に尿管)で、がんが発生して、徐々に尿の流れをせき止めると、腎臓が腫れて痛みが出ることがあります。痛みは、尿路結石のような激痛ではなく、少し重だるく感じる程度です。

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③急性腎盂腎炎

女性に多い病気ですが、その原因として膀胱炎があげられます。女性は膀胱炎になりやすく、十分な治療を行わないと、細菌が腎盂まで到達し、急性腎盂腎炎を引き起こすことがあります。急性腎盂腎炎では、発熱や腎臓の痛みが出ます。腎臓の痛みは、腎臓の実質自体が炎症により腫れ上がって、腎臓の被膜が引き伸ばされることで起こります。

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④腎梗塞

腎臓の動脈が何らかの原因で詰まってしまう腎梗塞という病気でも激しい痛みを生じます。腎動脈に梗塞がおこると、その動脈から栄養を受けている組織が壊死(腐ってしまう)します。壊死した組織からサイトカインなどの炎症性物質が出てきて、腎周囲が炎症を起こし、痛みを生じます。痛みは突然起こり、尿路結石に似た激痛を伴うことが多いです。

⑤腎盂尿管移行部狭窄

腎盂という尿がたまるところと、その下流にある尿管とのつなぎ目(腎盂尿管移行部)が生まれもって狭くなる方がおられます。尿の流れが少し悪い程度でも、長い年月を経ると、腎盂に尿がたまるようになります。ゆっくりとした経過なので、痛みが出ることは少ないですが、ごく小さな腎臓結石でも、狭いところ(狭窄部)にはまりこんだりすると、急激な痛みが生じることがあります。

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