陰部にブツブツ
陰部にブツブツができたら、だれでも心配になります。でも、恥ずかしくて家族や友人になかなか相談できず、医療機関も受診できない、ということは多いと思います。ブツブツがあるだけで痛みやかゆみがなくても、性病を疑う場合もありますので、思い切って泌尿器科へ相談してください。
陰部とは、男性では亀頭・陰茎・陰嚢など、女性では大陰唇・小陰唇・膣などを示します。陰部にぶつぶつができる主な病気は、下の通りです。
- 尖圭コンジローマ
- 皮脂腺や分泌腺(正常)
- 梅毒
- 性器ヘルペス
①痛みもかゆみもない、陰部のブツブツ
1尖圭コンジローマ
カリフラワー状のイボができます。性感染症の1つです。
2皮脂腺や分泌腺(正常)
性感染症ではなく、正常な皮膚粘膜の生理的変化で生じたものです。フォアダイス、真珠腫様小丘疹、包皮腺などがあげられます。
〇フォアダイス
皮脂腺が増えて皮下にたまり、皮膚表面に小さな白いブツブツとして現れます。健康な男性にもできるブツブツなので、治療の必要はありません。
〇真珠腫様小丘疹
亀頭周囲に1mmほどの小さいブツブツが1列か2列になって一定間隔で真珠のように並んでいます。病気でないので治療する必要はないですが、美容の面で手術される方もおられます。
〇包皮腺
タイソン腺とも呼ばれており、包皮小帯(裏スジ)の両側に1個ずつできることが多い、白いブツブツです。
②痛みやかゆみが出やすい、陰部のブツブツ
1性器ヘルペス
水ぶくれができて、痛みがあります。水ぶくれが破れるとただれたようになります。初感染の場合は、強い痛みにくわえて、発熱や頭痛、排尿痛やリンパ節の腫れ(太ももの付け根など)が出ることがあります。
2梅毒
梅毒初期には、小さくて硬いしこりや潰瘍、リンパ節の腫れ(太ももの付け根など)が生じます。しこりは放置すれば自然に消えますが、梅毒の原因菌は体内に残ったままなので、治療が必要です。