メニュー

ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法

ボトックス®膀胱壁内注入療法とは?

内視鏡(膀胱鏡)を使ってボトックス®というA型ボツリヌス毒素を膀胱の表面に注射する治療です。
2019年にボツリヌス毒素(ボトックス®)膀胱壁内注入療法が保険適応されました。
A型ボツリヌス毒素は膀胱壁内に注入することで、膀胱の神経に結合し、筋弛緩作用(筋肉をゆるめる)を示し、過活動膀胱や神経因性膀胱によるさまざま症状を改善します。
ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法は、他にもさまざまな疾患に適応があり、本邦ではまぶたや顔面のけいれん、首や手足の姿勢異常、腋窩多汗症、斜視などに対して治療薬として用いられています。

対象患者

治療の対象者は、薬物治療が無効あるいは使用できない「難治性の過活動膀胱」の患者さまと「神経因性膀胱」の患者さまです。

方法

当院では、痛み止めの麻酔薬を膀胱の中に入れてから、尿道から膀胱鏡をいれて膀胱の表面に専用の針を刺して膀胱内にボトックス®を注射します。
注射の所要時間は通常10分から15分程度です。
過活動膀胱の患者さまには通常20カ所注射します。外来で治療しますので、入院は必要ありません。
保険診療で実施できます。
術後、トイレで排尿していただきエコーで残尿がないことを確認できましたら帰宅していただきます。

効果

効果は治療後2~3日であらわれ、4~8ヵ月にわたって持続します (効果の程度や持続期間には個人差があります)。
効果が不十分な場合、または薬の効果が弱まり症状が再発した場合は、前回投与より4ヶ月経っていれば再投与を考慮します。

副作用

内視鏡を使って膀胱壁に注射するので、一時的に血尿がでることがありますが、通常数日でおさまります。
他には、排尿困難、尿路感染、尿閉(尿が出なくなる)、薬によるアレルギー反応などがあります。
排尿困難や尿閉の副作用は男性に多く、女性の方がより安全に施行できる治療です。

治療前の注意点

以下の条件に当てはまる方は、ボツリヌス毒素の治療が受けられません。

  • 重度の排尿障害がある
  • 尿路感染症にかかっている
  • 全身の筋力低下を起こす病気(重症筋無力症など)がある
  • 妊娠している・授乳中である・妊娠している可能性がある
  • ボツリヌス毒素で発疹などのアレルギーを起こしたことがある
  • 副作用の1つである尿閉(尿が出なくなる)で自己導尿が必要になった時に同意を得られない

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME