血精液症
血精液症は、精液に血が混じることです。30~40歳台の若い男性に比較的多いですが、高齢の男性にも起こります。
血精液症は病気というより症状名であり、血精液症を引き起こす原因は多岐にわたります。
原因
炎症 | 前立腺炎、精巣上体炎など |
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感染症 | STI(淋菌・クラミジアなどの性病)、HIVなど |
結石 | 精路内に発生 |
腫瘍 | 前立腺がん、膀胱がんなど |
外傷 | 会陰部や骨盤部 |
医原性 | 前立腺がんの放射線治療後、前立腺生検後、尿道ステント留置後など |
若い男性であれば、血精液症のほとんどが原因ははっきりせず、何も治療をしなくても自然軽快します。
まれに、STI(性病)由来の前立腺炎や精嚢炎を起こしている場合があり、抗生剤の治療を行うこともあります。
高齢の男性における血精液症は、若い方と同様に、原因不明ながら自然軽快することが多いです。
ただご高齢の方で少し注意をしないといけないのが前立腺癌です。
前立腺癌によって血精液症が生じることはほとんどありませんが、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAを調べておいてもよいと思います
症状
精液中に、黒っぽい血の塊が出たり、真っ赤な血が出たり、薄いピンク色の血が出たり、程度は色々あります。
人によっては、射精の時に少し痛みが出ることもあります。
治療
血精液症は、原因となる病気をみつけて治療することが重要です。
慢性前立腺炎や前立腺癌などの病気が見つかれば、それに対する治療を行いますが、病気の原因がはっきり分からない場合がほとんどです。
止血剤を一時的に内服することもありますが、経過観察しても1ヶ月ほどで自然におさまり、1年以内にほぼ治ります。
ですので、血精液症が生じてもあわてずに、ぜひ泌尿器科を受診してください。