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尿が出にくい・尿の勢いが弱い

 尿が出にくいという症状(排尿困難)には、尿の勢いが弱い、尿のキレが悪い、尿がしたくても尿が出始めるまでに時間がかかる、など色々あります。排尿困難の症状に対しては、年のせいだからと、あきらめてしまう人が多いです。

排尿のメカニズム

腎臓で作られた尿が膀胱にたまり、尿道を通って体外へ放出されるまでにさまざまな神経が関わっています。膀胱に尿がたまると、その情報が頭(大脳)へ届けられます。排尿してくださいと、頭から膀胱に指令が送られると、膀胱と尿道が協力して、膀胱がポンプのように収縮して尿を押し出すのと同時に、膀胱の出口や尿道が開いて尿道の先から尿が放出されます。

尿道が狭かったり、排尿時に膀胱と尿道の協力がうまくいかないと、思い通りには尿が出なくなり、尿が出にくいと感じるようになります。

尿の通り道が狭くなる病気として、中高年男性に多い前立腺肥大症や、前立腺がん、尿道狭窄、前立腺炎などがあります。また、膀胱と尿道が協力してうまく尿を押し出せない病気として神経因性膀胱があげられます。

①前立腺肥大症

前立腺肥大症は、中高年男性に多くみられ、加齢とともに増加します。前立腺は男性特有の臓器で、尿道をドーナツ状に囲んでいます。前立腺が大きくなると、その間を通る尿道が狭くなり、尿がでにくくなります。

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②前立腺がん

前立腺がんでも、上で述べた前立腺肥大症と同じように、尿道を圧迫して尿が出にくくなることがあります。前立腺がんは、比較的ゆっくり進行することが多いので、排尿症状が出ることは少ないですが、罹患者数の多いがんなので、見逃せない病気の1つです。

③尿道狭窄

何らかの原因で尿道が狭くなる病気です。原因として、外傷、尿道炎の後遺症、尿道カテーテル留置や経尿道的手術などの合併症などがあげられます。

最も多い原因としては、尿道カテーテルを留置した後や、経尿道的な内視鏡手術(尿道の先から内視鏡を入れる手術)の後におこる後遺症です。尿道から異物を入れると、尿道の粘膜が炎症を起こして分厚くなるので、尿道が狭くなります。

外傷では、鉄棒や脚立に股間が当たり受傷するケースが多いです。また、淋菌性尿道炎やクラミジア尿道炎になった人が尿道狭窄を起こしやすいといわれています。その他、前立腺がんの治療後にも起こることもあります。

④神経因性膀胱

神経因性膀胱とは、排尿に関わるさまざまな神経のどこかに異常が起こり、尿が出にくくなる病気です。上で説明した排尿のメカニズムが正しく働かないため、膀胱に尿がたまっても頭に情報が伝わらずたまっていることが分からなかったり、膀胱が収縮して尿を出そうとしても膀胱の出口や尿道が開かず尿が出せなくなったりします。

神経因性膀胱はこちら

⑤急性前立腺炎/慢性前立腺炎

⑥排尿困難にくわえて、排尿時の痛み、頻尿などを伴う場合、急性前立腺炎もしくは慢性前立腺炎かもしれません。急性前立腺炎の多くは、細菌が侵入して前立腺で感染を起こす病気です。

一方、慢性前立腺炎は、細菌感染やカテーテルによる前立腺への刺激が原因になることもありますが、原因不明の場合もあります。

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